シリーズ:環境インタビュー

協会役員をはじめ会員企業の皆様に、UNEPに対する想いや環境への取り組みなどについてインタビューを行いました。


  • シリーズ 1 日本UNEP協会 鈴木基之代表理事
  • シリーズ 2 株式会社T&Dホールディングス
  • シリーズ 3 日本UNEP協会 平石尹彦理事
  • シリーズ 4 トヨタ自動車株式会社
  • シリーズ 5 カルネコ株式会社
  • シリーズ 6 株式会社マッキャン・ワールドグループホールディングス
  • シリーズ 7 富士フイルム株式会社
  • シリーズ 8 株式会社エッチアールディ
  • シリーズ 9 日東電工株式会社

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    第6弾:
    日本UNEP協会正会員の株式会社マッキャン・ワールドグループホールディングスに、環境への取り組みについてお話をうかがいました。


    株式会社マッキャン・ワールドグループホールディングス

    つながることで見えてくる環境保護活動


             

             片木康行 代表取締役共同会長


    株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス(英:McCann Worldgroup Holdings Japan Inc.)は、急激に変化・多様化するクライアント・ニーズに応え、1997年末にインテグレーテット・マーケティングコミュニケーションズサービス全般を提供する世界規模の組織として結成された。MWGは、広告会社のマッキャンエリクソンを核に、SP・イベント、リレーションシップ・マーケティング、CIを含めたブランディング、PR、ヘルスケア関連の8専門分野から成るマーケティング・コミュニケーションズ・グループ。


         

    様々な独自のCSR活動
    ― ALS(筋萎縮性側索硬化症)の理解を広める活動に尽力されていますね。どんなことがきっかけだったのでしょうか。

    ALSは身体の感覚や知能、視力や聴力、内蔵機能は健全のまま、手足、喉、舌などの身体中の筋肉や呼吸に必要な筋肉が徐々に衰えていく難病です。マッキャンエリクソンのプランニングディレクター、藤田正裕(ヒロ)は2010年11月、31歳の誕生日にALSと診断されて、2012年、ALSの理解を広め治療法の確立と政府の医療政策の改革への貢献を目指す一般社団法人END ALSを立ち上げました。一番身近にいる人がそういう状態になったことがきっかけで、なにか社員でサポートしていこうと考えたのが、このプロジェクトです。特に会社側から立ち上げたというのではなく、自然発生的に仲間が集まり、藤田本人と話し合って、本人のアイデアから「END ALS」という活動を始めました。

    これは、何が原因で起こる病気なのかも全くわからない。環境が関係しているわけでもないですし、必ずしも遺伝性があるわけでもない誰にでも起こりうる病です。病気になる前の彼は元気に普通に働いていたんです。とっても明るく、健康的で、運動好きな青年でした。そんな彼が、ある日突然動かなくなっていくという……今はまだ目の動きで、なんとかコミュニケーションはできているので、会社の仕事をある程度こなせます。これは本人の希望なんですよ。働きたいと。それで、きちんと契約書を交わして働いてもらっています。

    ALSは、いきなりかかり、止める術がない。そしてすぅっと静かに進行していく。もし自分の身に起こったらどうなるか、考えもつかないような恐ろしい病気です。視力も、聴力も、感覚もあるんですよ。触ると痛い。でも反応できない。そうやって、徐々に動かなくなっていく。頭はクリアなので、それが本当に残酷です。

    ヒロは、週に1回くらい勤務して、あとは在宅です。動くのも大変で、ヘルパーさんがいないと全く動けません。以前は自分で車いすで移動していました。この活動に対して、我々の社員、そしてヒロが中心になって「END ALS」を始めたのですが、同業者の方たちや、彼の友だちを通じてタレントの皆さん、そして様々な方々がサポートしてくれる。ヒロの人間的魅力が伝わり、助けあおうよという気持ちが集まりました。

    2年前のアイスバケツチャレンジが大きなトリガーになっていて、あれで知名度が上がりました。ただ、アイスバケツチャレンジと聞くとわかるけど、ALSと聞くとあまり理解されていない。そこのギャップを埋めたいというのが、ヒロの今の願いです。様々な活動を通じて国内外の広告賞も受賞しています。今年の活動の一つは、身体の動かないヒロの状況を逆手にとって、デッサンのモデルを務め、この病の残酷さを伝えるものです。そのフィルムが、日本で最も権威のある広告賞のACC CMフェスティバルでグランプリを受賞しました。より多くの方に知っていただいて1日も早い治療法の確立を願っています。


    ― 「FUKKATSU PROJECT」というのもあります。これは?

    2011年3月11日の東日本大震災直後に、支援活動を開始しました。義援金、救援物資の寄付、ボランティア休暇の導入、グローバルネットワークへの声掛けなどを通して、日本の”復活”に全社をあげて貢献していきたいと考えています。
    プレスリリース:マッキャンエリクソン「FUKKATSU:JAPAN REBUILDS」調査 5.0


    ― ほかに「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」という団体を支援されていますね。

    一般財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン(MAWJ) は、難病と闘う子どもたちの夢をかなえることを唯一の活動目的とした、国際的ボランティア団体メイク・ア・ウィッシュ・インターナショナルの日本支部です。2002年10月、マッキャンエリクソン米国本社の創業100周年を迎えたのを機に、感謝の気持ちを込めて、120か国超で社会貢献活動を開始しました。日本では、我々はグローバルな団体ですので、グローバルな日本人に関係している団体ということで選びました。

        
    マッキャンエリクソンが企画制作したMAWJ紹介ビデオ。
                                病院の待合室等で放映。


    ― 環境への取り組みの考え方について、聞かせてください。

    たとえば、今年も昨年もビーチクリーン活動ということで、湘南のほうに行ってきました。我々マッキャン・ワールドグループ ホールディングスの下にいろいろなオペレーティングがあるので、その一部でもいいし、全社的にやってもいい。いつも全員で同じことをというわけでなくても、それをやりたい人たちが、やりたい仲間とやるという形をとっています。

    ただ自分たちが寄付するというだけでなく、たとえば私たちがイベントのプロデュースをするとか、Webサイトを作り直す時にサポートするとか、日々やっていることのノウハウや知識を活かした形にしていけたらと考えています。そして今後は日本UNEP協会と協力して、環境保護活動に取り組んでいきたいですね。


    日本UNEP協会とともに、不可能を可能にする

    我々は社員650人です。自分たちだけでとなると、難しいこともあります。たとえば、あるメーカーさんだと工場があって、水や電気などの資源をどこに使うか、どう節電していくかなど、具体的にたくさんあると思うんですが、小さなビルとなると、環境問題についてできる範囲が限られますよね。もちろん生きている以上、環境に配慮しなければいけない。地球と一緒に生きていかなければいけない。

    ただ、そういう意識はあっても、実際日々通勤で、会社に来て、働いて帰ってという、その中で環境問題を直接感じることは、なかなかないと思うんですよ。そういう意味で、マッキャン・ワールドグループとしては、今後、日本UNEP協会をプラットフォームとして参加させていただきたい。そこでいきなり大きなことをやりましょうというのではありませんが、そこに参加して、社員が様々な活動をしていく中のオプションとして、取り入れていきたいと考えています。

    実は、マッキャンの中ではUNEPチームがすでにできています。まだちゃんと活動はしていませんが、興味があって、一緒にやりたいという人が10人弱集まりました。こちらから言って集まったのではなく、よし、やってみようと自主的に出てきてくれたことが嬉しいです。会社が外資系ということもあり、いろいろな社員に対してダイバーシティを認めているので、いろいろな社員がいます。したがって、会社もいろいろなオプションを提供していかなければならないと考えています。

    その中で、日本UNEP協会と組んで環境問題に取り組んでいきたい、そういう会社からの意思表示はしています。そこから彼らがやりたいことに、自主的に取り組んでいくという形です。我々としては部活みたいなもの、つまり課外活動で、昼間は仕事あるが、それ以外でやりたいことがあればどうぞ、という。ある意味自由な会社なので、本業をしっかりやっていれば、あとは自分のやりたいことをやっていいんです。

    自らやりたいという人たちが集まり、今後は日本UNEP協会とも他の会員企業とも連携して、自分たちだけではできないことも、できることに変えていきたいと考えています。今後の活動を楽しみにしていてください。

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